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セカンドオピニオン外来

セカンドオピニオン外来について

この度開設いたしました氏家脳神経外科内科クリニックでは、新たにセカンドオピニオン外来に力をいれております。私は東京女子医大(脳神経外科)、東京労災病院(脳神経外科)と40年間脳神経外科の手術に携わってきました。私の生活は、手術を中心に回ってたといても過言ではありません。私の得意な手術は、脳血管障害、中でも脳動脈瘤、脳動静脈奇形、海綿状血管腫、そして脳腫瘍、中でも髄膜腫、聴神経腫瘍、悪性脳腫瘍です。現在は私の後輩が第一線に立っていますが、私は今までの経験をもとに手術すべきかどうか悩んでいる方の力になろうと考えています。

脳動脈瘤を指摘され、手術するかどうか悩んでいる方、脳腫瘍があると言われ、手術が必要といわれたが本当だろうかと悩んでいる方、ご相談ください。大学病院や大きな病院とは違う雰囲気の中で、正確に説明いたします。

ところで、皆さんはご存知ですか。

外科手術の基本は、“けが”なのです。特に脳神経外科の手術は、全身麻酔も必要であり、開頭という手技によって脳を露出するところから始まるので、怪我は怪我でも大けがの部類に入ります。大けがをしてもヒトの命を脅かす脳動脈瘤や脳腫瘍を処置するために、手術を行うわけです。すなわち手術にはけがという合併症がつきものですが、このけがをできるだけ最小限に抑えて、手術によって得る効果を最大にすることが外科治療の最大の目標です。すなわち、腫瘍であれば部分摘出ではなく、全摘出という具合です。しかし、脳の深部にある病変や、脳血管を巻き込んだ腫瘍の全摘出、血栓化した巨大な動脈瘤のクリッピングは難しいのが想像に難くありません。このような難しい症例では手術による合併症を生じる確率が多くなります。そして脳には機能局在があるため、手術する部位、手術の方法によって、合併症の起きる確率や種類は、非常に異なります。外科手術は手術だけでは完治せず、手術を受けた本人がけがから回復して初めて完治となるので、完治するためには手術だけでなく強い治るという意思と努力が必要になります。

すなわち、私のセカンドオピニオン外来では、一般的な手術と個人個人に求められる手術の危険性について具体的に説明します。

 

未破裂脳動脈瘤や脳腫瘍という告知を受けた時

人間に取り最も重要な脳に脳動脈瘤があるという告知や、または脳腫瘍という診断を受けた場合患者さんが、強いストレス状態に陥るのは当然です。このような診断は生命を脅かす恐ろしい響きを持つ病名ですから、突然大きな病院の診察室で医師からそのようなことを言われてもその状況を理解できないのも当然です。未破裂脳動脈瘤や脳腫瘍といった病気は、脳神経外科医にとっては毎日治療にあたっている病気なので多くのことを知っていますが、一般の内科医では未破裂脳動脈瘤や脳腫瘍の病態はわかっていません。そのような病気に貴方がかかっていると突然言われても、医師ではないのですから病気の画像診断や説明を聞いても、さらにはその治療方法を説明されても、すぐに内容を理解出来たり、十分に理性的に考える余裕はないと思われます。また、大学病院の雰囲気に慣れない場合、若い医師に説明されても納得できない場合もあるかもしれません。そのような状況に陥っている方に必要なのが、セカンドオピニオンです。

もし貴方がそのような状況にあるなら、下記の文章をよく読んでください。

 

未破裂脳動脈瘤について

『未破裂脳動脈瘤が頭の中にあります。破裂するとくも膜下出血を起こし、突然死の可能性があります。』と言われて困惑していませんか。さらに『未破裂動脈瘤という爆弾を処理するためには、手術しかありません。手術方法には、開頭クリッピング術と血管内外科手術による動脈瘤塞栓術があります。』というような説明を受け驚いていませんか。そして手術を受けるためには仕事を休むだけでなく、手術による後遺症や時には生命の危険を伴うこともあります。ここに最大のジレンマが起きます。

未破裂動脈瘤は破裂すると死亡率は50%近い、予防的な手術でも合併症の起きる確率は2-3%です。そうです、手術すべきか、否かという決断を迫られるのです。しかし、焦って決断をする前によく考えてみる必要があります。未破裂脳動脈瘤の年間破裂率はせいぜい1-2%です。手術を受けるという決断の前に貴方の未破裂動脈瘤が、近い将来本当に破裂するのかどうか知る必要があります。もちろん将来破裂しない動脈瘤を手術する必要はありません。当院の脳神経外科は、この重大な質問『手術すべきか、否か』に答えます。

 

脳動脈瘤は生まれた時からあるものではありません。脳動脈瘤の出来やすい体質の人に喫煙等のストレスが動脈に加わった時に、出来ます。

3枚の絵は、出来かけの動脈瘤、少し成長した動脈瘤、破れる直前の動脈瘤を模式化したものです。左の絵では動脈瘤の中に血液が勢いよく入り、動脈瘤の壁に沿ってスムースに流れているのがわかります。しかし真ん中の動脈瘤になると動脈瘤が大きく成長するために中に入った血流は、動脈瘤の奥まで行かずに奥には流れの遅い二次渦流れが出来ています。

そして右の動脈瘤になると二次渦流れの壁のところが少し膨らんで、娘動脈瘤が出来ています。この娘動脈瘤の中の流れはほとんど停滞しています。このように娘動脈瘤が生じて流れが停滞すると、動脈瘤はじきに破裂します。

簡単に言うと、動脈瘤の中の流れがスムースでなくなると、破裂しやすくなるのです。

動脈瘤の血流動態は、動脈瘤の大きさだけでなく、血管の形状とも密接に関係します。

当院では、血管と動脈瘤の形状、そして動脈瘤内の血流動態を検討し、破裂しやすい動脈瘤であるかどうか診断いたします。

そして、もし貴方が破裂しやすい脳動脈瘤を持っていたとしても安心してください。

治療方法についても丁寧に説明いたします。

勿論私が手術をすることも可能です。

また、当院の脳神経外科医は、氏家 弘一人ですが、今までに治療や研究を共にしてきた佐野公俊先生(脳動脈瘤手術数がギネスに認定されている脳神経外科医で、極めてエレガントな手術をします)、上山博康先生(日本で最もアクティブな脳神経外科医で、困難な巨大脳動脈瘤を数多く手術し、恐らくその数は世界一を思われますが、素晴らしい成績を残しています)、兵頭明夫先生(脳血管内外科の先駆者で、開頭手術も数多く行っており、その技術は大胆で繊細であり、私が東京労災病院時代血管内外科の治療はすべて依頼していた先生です)を、ご紹介することも可能です。

 

くも膜下出血について

困難な脳動脈瘤手術の成功は、術者の卓越した経験と技量に加えて、最新の手術機器、器具に依存しています。両者がそろわなければ、手術の成否は、患者さんにとって生命をかけた運試しになるかもしれません。私が今まで手術を数多く行ってきた東京労災病院、脳神経外科は両者を備えており、普通の脳動脈瘤手術は2-3時間以内で終了します。

さらに、開頭手術だけでなく、切らずにすむ血管内外科手術による動脈瘤塞栓術も可能です。

一般に、くも膜下出血を発症した患者さんが救急病院に到着するまでに、いくつかの障害があります。

救急車で搬送されるときに搬送先の病院が決まらず幾つかの病院をたらいまわしにされて治療開始までに時間がかかると、2度目、3度目の脳動脈瘤破裂が救急車内で生じ、患者さんは瀕死の状態となります。そのため、病院についても治療は手遅れになります。

さらに、都内では脳卒中の患者さんは救急車で搬送されますが、第3次救急施設のある大病院に優先的に搬送されます。そして第3次救急施設のある病院のほとんどが大学病院です。大学病院にはたくさんの医師がいますが、研修医から教授までそれこそ玉石混交の状態です。そして緊急手術を執刀する医師の多くは教授ではなく、研鑽中の若い医師というのが事実です。やっと大学病院に到着して、手術を受けることになってもここにまた落とし穴があります。技術の未熟な脳神経外科医が手術の担当医になることが十分にあり、そして緊急事態では医師を選ぶことができないことも多いのです。

手術が上手くいっても、くも膜下出血の場合、術後2週間は脳血管攣縮の時期があり、これを上手く乗り越えなければ脳梗塞を引き起こします。

そうです、くも膜下出血の治療は手術そのものだけでなく、術後の治療も極めて重要です。

下の写真はくも膜下出血を起こした患者さんの3D-CTAです。

左内頚動脈、右中大脳動脈に、動脈瘤がそれぞれあり、どちらが破裂したか術前にはっきりとはわかりません。一番良い方法は、同時に二つの動脈瘤を処置する方法です。ここでは左側からの開頭により、二つの脳動脈瘤はクリッピングされています。

この2枚の写真は3D-CTAで、左が手術前、右が手術後です。破裂した左内頚動脈瘤と同時に右中大脳動脈瘤も左開頭でクリップされています。この手術は私が担当しましたが、恐らく兵頭先生であれば、二つともコイル塞栓術を行ったのではないかと思われます。

手術には、数多くの経験と膨大な知識が必要とされ、それがあって初めてどのような困難な手術も問題なく終わるのです。そのためには貴方を担当する脳神経外科医の経験と技術、そしてそれを支える病院全体の力量が試されます。

くも膜下出血の原因のほとんどは脳動脈瘤の破裂ですから、動脈瘤が破裂する前に発見しておき、見知らぬ救急病院に搬送され、何もわからない状態で緊急手術を受ける状況を避けるのが賢明です。ではなければ、貴方のその後の一生は運次第です。

 

脳腫瘍について

『MRIを撮った後の説明で脳のこの部位に影があり、脳腫瘍が疑われます。脳神経外科にかかってください。』と言われてびっくりしていませんか。脳腫瘍は、大きく分けると良性と悪性があります。良性腫瘍は全摘出すれば完治しますが、悪性腫瘍は脳組織にしみ込むように浸潤していくので、全摘出すると一緒に正常な脳の一部も取れてしまい、術後に手が動かなくなったり、話が出来なくなることがあります。また良性といわれても脳腫瘍が脳の深いところにあると、手術が非常に難しくなります。そのため、脳神経外科医にかかったところ『術後合併症は覚悟してください』と言われていませんか。脳腫瘍と診断され、絶望する前に当院に相談してください。

脳腫瘍には、脳組織から発生した原発脳腫瘍と肺などから脳へ転移した転移性脳腫瘍に大きく2分されます。原発性脳腫瘍の場合は、髄膜腫25%、神経膠腫(グリオーマ)25%、下垂体腫瘍20%、聴神経腫瘍10%この4つの腫瘍で原発性脳腫瘍の80%を占めます。この中で脳組織にしみ込むように浸潤、増大していくのが神経膠腫であり、その最も悪性のものは膠芽腫と言われ診断後の生存期間は2年もありません。神経膠腫は脳組織の中に有るので、大切な脳組織を壊さないで摘出しなければならず、特別な工夫が必要です。

私が東京労災病院で行っていた方法は、カナダ、トロント大学、脳神経外科教授Bernstein博士が行っていた低侵襲覚醒下手術です。実は脳には知覚神経がありません。そのため、抜歯をする時のように頭皮の局所麻酔だけで、痛みを感じないで開頭ができ、脳を切って脳腫瘍を取り出すことができます。手術中患者さんと話をし、握手をしてもらいながら脳腫瘍を摘出するので、脳腫瘍の近くの言語中枢や運動中枢を損傷することなく脳腫瘍を摘出する事ができます。

他の3種類の脳腫瘍は良性腫瘍です。髄膜腫、聴神経腫瘍は、カーナビと同じように脳腫瘍がどこにあるか手術中にナビゲーションで位置を確認し、運動神経や感覚神経のモニタリングをしてそれらの神経の損傷を避け、最後に頭蓋底手術のテクニックを駆使し脳腫瘍の全摘出を目指します。しかし、いくら良性腫瘍と言っても全摘出と引きかえに手が動かなくなった等の合併症が残っては困ります。患者さんが決して手術前の状態よりも悪くならない、いわゆる合併症のない手術が前提で、脳腫瘍が脳組織や正常神経に強く癒着している場合には、その脳組織や神経を傷つけないために脳腫瘍の全摘出は避けるべきです。その様な場合には術後にガンマナイフ治療が理想的です。良性腫瘍なので少しくらい残っていても大きくならなければ、問題はないのです。

脳下垂体腫瘍は、2500例を超える脳下垂体腫瘍の手術を行ってきた寺本明先生(脳神経外科理事長兼任)とその愛弟子である田原重志先生に内視鏡を用いた手術をお願いすることにしています。

もし皆さんがまたは皆さんの家族が、『脳腫瘍がある』と言われたり、『この手術はむずかしい』と言われた時には、絶望せずに当院に連絡をしてください。

必ず良い治療方法が見つかります。

 

脳動静脈奇形について

脳動静脈奇形は私が若い時から全力を傾けて手術をしてきた病気です。脳動静脈奇形の中途半端な治療は、かえって出血を招くことになり危険です。むしろ何も治療をしない方が良いのです。そのような場合でも出血を予防する薬を飲む必要があります。

治療をする場合には手術前の検討が非常に大切で、そして顕微鏡下手術、血管内外科塞栓術、ガンマナイフのどれか、またはそれらの組み合わせを選びます。3テスラMRIを用いて、functional mapやtractographyを行って、運動神経域や言語中枢、運動神経線維の確認を行って脳動静脈奇形との関係を探り、脳血管撮影で危険な脳動静脈周囲の赤虫(脆弱な拡張した毛細血管)の有無を確認し、手術による合併症を回避します。手術中には超音波およびカラードップラーモードで脳動静脈奇形を描出して慎重に摘出術を行います。術中または手術直後に必ず脳血管撮影を行い脳動静脈奇形の全摘出を確認します。勿論同時にCTスキャンも行い、脳に手術による異常が出ていないか確認します。脳動静脈奇形が大きい場合には2回に分けて手術を行う場合、塞栓術後の摘出術もあります。しかし何といっても手術を成功させるための最大の武器は、数多くの脳動静脈奇形を手術してきたという経験です。危険な手術にはやはり場数がものを言うのです。

脳動静脈奇形と診断された場合には、当院でのセカンドオピニオンを薦めます。

この脳動静脈奇形は、後頭葉の視覚野にあったのですが、開頭術前に脳動静脈奇形に対して塞栓術を行い、術中に出血をしないようにしてから、脳動静脈奇形のみをカラードップラー画像で確認しながら摘出しています。

 

 

 

脳神経外科顧問

上山先生

女子医大の時からの付き合いで、high flow bypass等非常に多くの教えを受けました。上山先生の特徴を一言で述べると、とてもまねの出来ない超絶テクニックと数多くの修羅場をくぐり抜けた経験の持ち主で、いわゆる不世出の脳神経外科医と言えます。

兵頭先生

私が東京労災病院時代に顧問になっていただき、数多くの血管内外科治療を指導していただきました。兵頭先生の指導によって、東京労災病院では3人の血管内外科専門医が生まれました。兵頭先生は血管内外科手術だけでなく、開頭手術もうまいといういわゆる二刀流の脳神経外科医です。そのため、症例ごとに開頭術が良いか、血管内外科手術が良いか選択できるので、その治療成績は目を見張るものがあります。私が誰かに脳神経外科医を紹介して欲しいと頼まれた時に最初に紹介するのが兵頭先生です。 

獨協医科大学越谷病院
脳神経外科 兵頭 明夫先生

 

 

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