はじめに
(Research Institute of Ujiie Neurosurgical & Medical Clinic)
私は人生の多くを脳神経外科医として過ごし、手術室で多くの時間を費やし、そして研究分野も脳神経外科の領域に限定されたものばかりでした。東京労災病院を定年退職後は、脳神経外科医としてより完成され、さらに脳神経外科を基礎にもっと幅広い学問に邁進したいと考えています。
東京労災病院では、野村和弘院長、そして寺本明院長のもとで医工連携を進めることが出来、それが現在大きな財産となり、株式会社メッドフォルシュングで大田区の企業(株式会社iMott、株式会社アベテクノシステム、株式会社ケーディクロートetc)とともにその成果を結実させようと努力しています。
東京労災病院時代に寺本明院長から大田区の企業経営者を対象に脳神経外科にとらわれない系統だった講義をするように勧められたのがきっかけで、東京労災病院時代から現在に至るまで大田区で医療アカデミアの講義を毎月行っています。この講義をもとに「高齢になっても頭脳明晰でいる方法」という単行本を現在執筆中です。
今回設立した氏家脳神経外科内科クリニック付属医学研究所は、1)医工連携による医療機器の研究開発、これは研究発表ではなくすべて特許という成果になります、2)アカデミックな医学研究、これはすべて研究発表という成果になります、の2本柱で行く予定です。アカデミックな医学研究では、脳科学、栄養学、進化発生生物学、数理モデルの解析、大脳の統計学を用いた解析を、他大学の研究室ともに進めていく予定です。Covid-19についても数理モデルの論文を投稿中です。